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MOS BURGER 1985-2000

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これはプロギアという製品が登場して2年ぐらい後に依頼があった仕事です。市場にちょこちょこ製品だけが流れているだけで、カタログもポスターもブランディングも何にもしないまま2年。メーカーもどうして行こうか?と探っていたようでした。今でこそ僕はゴルフ好きですが、その当時は全く好きではないどころか興味すらありませんでした。なぜか。それはその当時のゴルフという世界から出ていた異様な派手さが嫌だったからなんです。ジャンボさんとか青木さんみたいなスターが真っ赤なパンツとかワケわかんない柄シャツとかを着てても、まあ、スターですからそういうものだと理解できるんです。ただ、平凡なサラリーマンたちも「なるほど、あれがゴルフのファッションか。」とスターをお見本に、こぞってサーカスみたいな出で立ちになっていたあの雰囲気がどうしても受け入れられなかったんです。そんな世界観をこの仕事で壊してやりたかったんです。ブランディングにあたり、アートディレクションにドイツのバウハウスのエッセンスを投入しました。バウハウスはデコレーションだらけの無駄世界から機能美への世界を発信した、今の日本人であれば皆が恩恵を受けているデザイン理念です。「あの人なんか上手いよね。」「ファッションはスターを見習おう。」そんなゴルフの世界を変えてやろうと思いました。物理学を元にしたヘッドスピード理論を最初にプロギアで取り入れて、プレイヤーが理屈から楽しめるゴルフであるべきだと考えました。頭ごなしに怒られるティーチングから、きっかけを与えてもらって自分で考えながら上達するコーチングのようなものです。展開の順番としては、最初は反骨心旺盛にモダンな表現にふることで他ブランドとの差別化を狙いました。「プロギア何か違うぞ。」「変わってるぞ。」「楽しそう!」「カッコイイな。」そんなアピアランスで市場への下ごしらえができたら、そこからは理論武装で楽しめる方向へ誘えるよう表現してゆきました。たまに、フッと肩の力が抜けるような楽しさを感じさせる表現も交えて、堅苦しさを防いでいます。ナンダカンダ言っても最終的にはゴルフは楽しくなくてはなりませんからね。