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une nana cool

2000-2016

仙台の友人と共同で立ち上げたばかりの “CASLON”というベーカリー・カフェ&プロダクツがあります。ワコールの社員がわざわざ見に行って下さったのが、ワコールとの深いお付き合が始まるきっかけです。若者離れが進みワコールの将来に翳りを感じていた部長と来社されました。「明るく、元気な商品で若い女の子が憧れるブランドを作りたい!」

仕事を始めた年に偶然パリの百貨店に行く機会があり、本場の下着売り場を肌で感じてみたくなり出かけてみました。そこには日本とはまるで違う下着文化がありました。まず、下着売り場が広すぎるくらい大きかったこと。広いワンフロア全てが女性の下着売り場でした。客層は、若い女性と男性の一人客が多く、ご夫婦でとか、若い女性同士とか、驚いたのは小学生くらいの兄弟が、ブラジャーを買いに来ていました。多分お母さんの誕生日なのでしょう。下着売り場ですから、日本人の僕にとって居づらいはずですが、なぜか抵抗なくブラブラできたことが、不思議でなりませんでした。

「UN NANA COOL」の将来像が決まりました。オープンな空間と明るさ。どこにでも、なにげなくあり、男の子と一緒でも入れる空気感。お店のイメージができ、商品のイメージが見えて来ました。
お店を什器で隠すのではなく、外から店内が良く見える、開放的な明るいお店づくり。元気が出るポスターが貼ってあります。楽しい小物が沢山あります。まるで好きなストリートを散歩する感覚です。下着を入れるバッグも作りたいし、身体を温める下着も作りたい! 夢が膨らみだしました。

2年後、1号店は二子玉川の高島屋近くの路面店から始まり、2号店目の神戸・三ノ宮店でブレーク!それから18年、かなりいい感じで伸び、日本と台湾を中心に50店舗ほど展開しています。ブランド名は、“ウンナナクール”。です。“ちょっとかっこいい女の子”という意味で20歳前後がターゲットです。今では、この仕事とは離れてしまっていますが、みなさん、お近くにありましたら顔を見せてあげてくださいね。

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